背負ったカルマの落とし方 (1)

気がついたときに深呼吸をする


日本語で「業(ごう)」というとだいぶ重苦しい感じになりますが、もとのサンスクリットでカルマというのは、「行ない」程度の意味、ゴータマ・ブッダさんが言ったのは「悪いことをすれば悪い結果がやってくる、良いことをすれば良い結果がやってくる」というくらいの、ある意味当たり前の話です。


ところがぼくらは自分の人生を生きているようでいて、実は自分の母や父の行動パターンを無自覚に取り入れて生きているわけですし、その母や父は、そのまた母や父の行動パターンを無自覚に取り入れているに違いないのですから、今ここでぼくとあなたとの間で行われているやりとりの意味するものは、表面的にはぼくとあなたとの間での問題として見えるわけですけれども、実際には三代くらい前のご先祖さまが背負っていたカルマの結果かもしれないわけです。
(この辺りのことはr.d.レイン「経験の政治学」に書かれているのを読んで気がつき、うーむ、なるほど、と唸りました)


というわけで、ぼくは「前世のカルマ」という考え方は特にしないのですが、「三代くらい前のカルマ」が今の自分に影響を与えている可能性は否定できませんし、人によってはそれを「前世のカルマ」と捉えたほうが分りやすいとも思うので、自分が直接経験したものではない、そうしたカルマを「過去生のカルマ」として考え、そういうものとどうやって付き合っていったらいいのかということを書いていきたいと思います。


今日のところはとりあえずこのような問題提起だけですが、そうしたカルマと付き合う第一歩として、気がついたら深呼吸をするという、簡単で、しかもとても効き目のある方法をおすすめしておきます。


呼吸は意識と無意識をつなぐ大切な架け橋です。
起きたときでも寝る前でも、トイレに入ったときや電車に乗ったときにでも、いつでもいいんです、あなたがやりやすいとき、ふと気がついたときに、ゆっくりと長い呼吸を、二度でも三度でも、自分のやりたいだけ、無理のない範囲でやってみて下さい。そうして無意識のうちに緊張してしまっている自分の体から余分な力を抜いてあげて下さい。


一日に二回でも三回でも、思い出したときにこれをするだけで、一週間もたてば自分の体や行動に何らかの変化を感じるはずですし、ひと月経ち、ふた月経つうちにはその変化が定着してゆくのがはっきり分るでしょう。
それが一年になり二年になり、やがて十年経ったときには、あなたの人生は、今のあなたには想像もできないような変化を遂げることになるかもしれません。


深呼吸して体から力を抜く心地良さをぜひ味わってみてください。
そして、今この瞬間を生きている喜びを少しでも感じてみてください。


では、今日はこの辺で。


☆続きはこちらです。
http://d.hatena.ne.jp/kyou-sin-an/20110916/1316181701


☆参考記事
[さあ、カルマを落としましょう]